この手を守りたい

セリス「ラナ、ユリア、何処へ行くんだい?」
ラナ「セリスさま」
ユリア「それにスカサハ。ラクチェ。」
ラナ「わたしたち、これから町へ買い出しなんです。」
スカサハ「二人だけでか?」
ユリア「はい。」
ラクチェ「大丈夫?二人だけで。」
セリス「じゃあ、私も行こう、スカサハも、荷物持ちに行かないか。」
ラナ「そんな、荷物持ちだなんて、わたしたちだけで大丈夫です、セリスさまにそんなこと・・・」
ラクチェ「いいじゃない!ダブルデートね。セリスさまはラナと、スカサハはユリアと、デート出来て一石二鳥だわ!」
セリス「ダブルデート・・・か、それじゃ、そうしよう。」
ユリア「・・・嬉しいです、ラナと二人も嬉しいですけど、ダブルデートも嬉しい・・・。」
セリス「ラナ、それじゃあ行こうか!」
ラクチェ「わたしは稽古があるから、楽しんで来てね!」

セリス「ラナ、その、手を。」
ラナ「は、はい。あ・・・」
セリス「ラナの手は、小さくて・・・あたたかいね。」
ラナ「あ、そ、その・・・(真っ赤)」
セリス「ラナはこの手で、沢山の命を癒やして救ってきたんだ・・・ありがとう。」
ラナ「わたしは・・・そ、その、ええと、わたしこそありがとうございます、セリスさまとお買い物出来て、嬉しいです・・・。」
セリス「ぼくもだよ、ラナ。こんな機会、なかなかない、ずっとこうしていたいくらいだよ。」

ユリア「スカサハ・・・」
スカサハ「ん?」
ユリア「荷物、重くはありませんか。」
スカサハ「このくらいなんともないよ。」
ユリア「あ、あのね、スカサハ、わたしも・・・手を。」
スカサハ「え!?」
ユリア「いけませんか?」
スカサハ「い、いや、じゃあ。」
ユリア「嬉しい・・・。」
スカサハ「ユリア・・・この手は、細くて小さいのに、沢山重いものを背負っているんだよな・・・。」
ユリア「スカサハ?」
スカサハ「ユリア、この手は、俺が守ろう。」
ユリア「ありがとう、スカサハ。」

ラナ「良かった、ユリアもスカサハも、幸せそうですね。」
セリス「うん。ぼくたちも、負けられないな。」
ラナ「セリスさま?」
セリス「ラナ、私は、本当にラナが大切なんだ。ラナの手が綺麗なままでいられるように、私はこの戦いを終わらせる尽力を惜しまない、でも、ぼくの心にはラナが必要なんだ、隣にずっと、いておくれ。」
ラナ「はい、セリスさま・・・。」



セリラナでスカユリ、私の趣味ですが、それぞれが幸せで、
手つなぎデートっていうのもいいかなあと
なんとなく思いついたので書いてみました。


2020/07/26




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